インフルエンザウイルス感染症はRNAウイルスの一種であるインフルエンザウイルスが鼻やのどなどの呼吸器に感染することで起こる感染症です。
通常12月から3月あたりの寒い時期にこの感染症は流行しやすいです。なぜならインフルエンザウイルスが高温多湿の環境に弱いためです。
インフルエンザウイルス感染症は1日から2日の潜伏期間を経て通常発症します。しかし場合によっては7日程度潜伏期間がある場合もあります。症状は高熱、寒気、節々の痛みなどが起こります。
このようなインフルエンザ感染症に対してはノイラミニダーゼ阻害薬が使用されることが多いです。
この薬はウイルスの構造中に含まれるノイラミニダーゼという酵素を阻害することによって、ウイルスの宿主細胞からの脱殻を阻害し、感染が拡大しないようにします。そのノイラミニダーゼ阻害薬の代表例がタミフルです。
しかし近年タミフル服用中に高所からの飛び降りなどの異常行動の報告が多数あり、死亡例も出ました。
特に10代で起こりやすいため、厚生労働省から10代のインフルエンザウイルス感染症患者に対してタミフルは原則使用しないよう通達がありました。ではなぜタミフルはこのような異常行動を引き起こすのでしょうか。
異常行動の事故以来多くの研究が行われましたが、未だにタミフルと異常行動の因果関係は明らかになっていません。
それどころか、インフルエンザウイルス感染症で薬を何も使用しなかった症例においても異常行動が報告されています。つまり薬のせいではなくインフルエンザウイルス感染症の影響ではないかという説が有力となっています。
しかしタミフルは中枢組織に分布することは報告されているため、薬が原因となって起こっているのであれば、薬が脳組織に移行して、悪影響を及ぼしているのではないかと考えられます。